2021.04.05

新型コロナ対策

飲食店向け

コロナから1年。データから考える、飲食店がGWを突破するアイディア

コロナ流行の余波に苦しむ飲食業界にとって、これから迎えるゴールデンウィークは”稼ぎどき”だ。しかし、連日の報道などの影響もあり、消費者の自粛意識はまだ解けそうにない。飲食店はこの時期をどう乗り越えていくべきなのだろうか。感染拡大が始まってからの1年を振り返る市場データから、興味深い消費者動向が明らかとなってきた。

自粛意識の高揚にともなって変化する消費者動向

飲食店向けに予約・顧客管理システムの提供をおこなう株式会社TableCheckが、自社サービスを利用する約5,000店舗の予約データを対象に実施した調査によると、2020年の外食市場では感染が拡大し始めた2月以降、平均来店人数(客数)の前年割れが続いた。最も顕著だったのは、1度目の緊急事態宣言が発出された4、5月で、前年同月比1割ほどまで落ち込んでいる。

(出典:株式会社TableCheck)

その後、この数字は、感染の一時収束とともに右肩上がりの回復を見せたが、新規陽性者数が増加傾向となった12月には、再び6割弱まで下落した。同社はこうした推移の背景に、政府・自治体による対応策があったのではないかと推察している。

(出典:株式会社TableCheck)

さらに、目的別の来店件数データを見ていくと、「忘年会・歓送迎会」「社内飲食」「接待」といった、職場に由来する利用が前年より減少していた一方で、「記念日」や「デート」「家族会食」など、プライベートでの利用は増えていたことがわかった。客足の遠のく時勢にあっても、特別なシチュエーション――“ハレの日“における需要は根強いことが、同調査には示されている。

家庭内での需要に応え、売上を伸ばしたファストフードチェーンの存在

こうした変化の影響を受け、コロナ禍で健闘を見せたのがファストフード業態だ。

日本マクドナルドホールディングスが2月9日に発表した通期決算によると、同社の2020年の全店売上高は、創業以来の約40年間で最高の5,892億円になったという。ドライブスルー、テイクアウトなどの販路が家庭内での需要にマッチし、売上を牽引した形だ。

緊急事態宣言発出下の20年4月、マクドナルドの既存店客数は、前年同月比でマイナス18.9%となったが、客単価がプラス31.4%と驚異的な伸び率を記録。業界全体が感染拡大の余波に苦しむなか、プラス6.7%の売上高で推移した。以降、12月までの8か月で売上高がマイナス成長となったのは6月のみで、すべての月において、客数の減少を客単価の向上で補う傾向が続いた。新規陽性者数の増加や、政府・自治体の対応策にも左右されることなく好調が継続した結果、同チェーンは通期の最高売上を更新するに至っている。

一方、ファストフード業態の健闘を語るうえで外せないもうひとつのチェーンが、ケンタッキーフライドチキンだ。日本KFCホールディングスの月次報告によると、同チェーンの21年3月期の全店売上高(※)は、暫定で前年比プラス11.4%。マクドナルド同様、マイナスとなったのは6月のみで、10%以上の成長を記録した月も珍しくない。2月発表の第3四半期決算によると、20年4~12月の連結での営業利益は、過去最高の57億円強(プラス35.0%)となった。21年1,2月も好調に売上を推移させた点を踏まえると、通期でも過去最高益を更新する見通しだ。

コロナ禍で既存店売上高20%増。ケンタッキー好調の理由を探る

2社の業績には着目すべき点がある。マクドナルドが客数の減少を客単価で補ったのに対し、ケンタッキーフライドチキンは客数にほぼ変化がなかった点だ。一部前年割れとなった月(6月、12月)もあったものの、多くが昨対比プラスの客数となっており、なかには10%以上伸長した月(7月)もある。同じファストフード業態に分類されるチェーンでありながら明確な違いが顕れた背景には、“ハレの日”における需要が関係しているのではないだろうか。

マクドナルドに比べ、ケンタッキーフライドチキンの商品は、プライベートな場でのパーティーなどにおいても需要がある。こうした客層・ニーズの差が、好調な両チェーンの業績の違いを生んだのかもしれない。

※日本KFCホールディングスは決算月が3月のため、2月の月次報告までを反映

消費者動向から考える新規市場開拓のアイディア。生き残りに必要なのは“実行力”か

ケンタッキーフライドチキンの成功には、飲食店が売上を伸ばすためのアイディアが隠されている。これからの行楽シーズン、ゴールデンウィークの到来にあわせ、“ハレの日“需要に向けた商品・サービスを展開する、というものだ。

KFCが2020年GWに合わせて発売した「GWパック」(現在は販売終了)

新規陽性者数の減少、緊急事態宣言の解除、ワクチンの接種開始など、目先に前向きなトピックがあるとはいえ、今後しばらくは、大規模な飲み会を自粛する傾向が続いていくだろう。こうした予測とこれまでの結果を鑑み、テイクアウト商品やケータリングサービスなどを展開・強化していくことで、新たに生まれた市場を開拓できるのではないだろうか。ここで注力した商品・サービスは、感染の終息後も自店舗の強みとして残っていくはずだ。

ようやくトンネルの出口が見え始めたコロナ禍。生き残りのために何ができるのか。飲食業界には、多くの課題とその解決策が与えられている。

マクドナルドはコロナに強い?前年比プラスの売上を支える2つのキーワード

文=結木千尋
編集=Showcase Gig

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