2021.07.12

新型コロナ対策

飲食店向け

外食産業で減る従業員。コロナ収束後の飲食店に及ぼす影響と、その解決策は?

感染拡大による外食産業への向かい風は、コロナ収束後もしばらく続くかもしれない。なぜなら、いま同産業内では売上の低迷とともに、従業員が減少しているためだ。 今後コロナ禍以前の生活が戻るとされる社会で、飲食店はどのように人手不足と向き合えばよいのだろうか。外食産業の置かれる状況と、従業員の減少がもたらす影響を踏まえ、その解決策を考察する。

コロナ禍の外食産業で減る従業員

国内で最初の陽性者が見つかってから約1年半。光明こそ見えてきているものの、いまだ収束に至っていない新型コロナウイルスによる感染症は、流行以来ずっと日本の外食産業を苦しめてきた。感染の拡大期には客足が鈍化し、緊急事態宣言の発出下では休業も余儀なくされた。4月末には酒類の提供を原則停止とする措置までとられた。状況が変わるたびに飲食店は、売上を守るための対応を苦慮し、急場しのぎで窮地を切り抜けてきた実態がある。

コロナ禍が引き起こす問題は、売上の低迷だけではない。同産業内では、ともなって雇用状況が悪化しつつある。

株式会社シンクロ・フードが同社サービス・飲食店.COMの会員を対象に実施した調査によると、2020年10月以降、「従業員(正社員・アルバイト)が減った」と回答した飲食店経営者・運営者の割合は47.5%に上った。内訳を見ると、「正社員は変わらないが、アルバイトは減った」が25.8%と最も多く、以下「正社員もアルバイトも減った」(18.5%)、「正社員は減ったが、アルバイトは変わらない」(3.2%)と続く。注目すべきは残りの52.5%が「正社員もアルバイトも変わらない」とした点で、「従業員が増えた」との回答はまったくなかった。

また、「従業員が減った」と回答した人に減少の理由を尋ねる設問では、「従業員の都合(コロナの影響)による退職者が出たため」が33.5%で最多となり、次点は「店舗側の都合(コロナの影響)により解雇したため」(31.0%)だった。約3分の2に迫る経営者・運営者がコロナ禍に起因する従業員の減少を明らかにした格好だ。

こうした動きの背景には、感染への懸念や、休業や時短営業などによる人員過多、利益の減少によるコスト削減といった、それぞれの立場での理由があると考えられる。飲食店には休業手当や雇用調整助成金など、国から一定の補償が与えられているが、影響に対して十分な額とは言い難い。店舗とそこでの雇用を守るため、経営者・運営者はギリギリの判断を迫られている。

従業員の減少がコロナ収束後の飲食店に及ぼす影響

とはいえ、2月半ばからは日本でもワクチンの接種が始まった。順調に行き渡り、期待する効果が上がれば、コロナ以前のような社会がまもなく戻ってくるだろう。しかし、飲食店が元通りの営業をおこなえるまでには時間がかかる可能性がある。悪化した雇用状況がすぐに回復しないと考えられるためだ。

かねてから外食産業は、慢性的な人手不足に悩まされてきた。帝国データバンクが発表した「人手不足に対する企業の動向調査(2020年1月)」によると、「飲食店」は非正社員の不足する業種1位となっている。また、総務省統計局がコロナ流行前の2018年に発表した「サービス産業動向調査」の拡大調査によると、飲食業における従事者の総数・442万4,100人のうち、正社員・正職員の数は67万1,500人であり、全体の15%ほどしかいない。つまり、外食産業は従事者の大部分が非正社員(パート・アルバイト)であるにも関わらず、同雇用形態による働き手の不足が著しい分野であるのだ。

こうした産業の特性に鑑みると、今後やってくるであろう回復期にも、思うようにスタッフを集められない事態が考えうる。ようやく営業時間に対する制約がなくなり、客足が戻ったとしても、雇用状況の悪化に起因する人手不足によって自制しながらの店舗運営を求められてしまっては、十分な売上の確保は難しいと言わざるを得ない。

もちろん時給アップや正社員の雇用など、働き手不足への対応策がないわけではない。しかしその頃には、補助金給付の終了も想定される。現状を踏まえると、積極的に採用に動く決断は困難だろう。コロナ収束直後は、外食産業にとって第2の正念場となりそうだ。

迫られる、デジタルを活用した運営の効率化

いかにして外食産業は回復期の人手不足を解消するのか。足りない労働力の代替手段として期待されるのが、デジタルツールの存在だ。

たとえば、顧客のスマートフォンを活用し、アプリからの注文・決済を受け付けるモバイルオーダーでは、これまで店舗スタッフが担ってきた同様の業務を代替できる。受注やレジ対応に人員を割く必要がなくなるため、従来に比べ、より効率的な店舗運営が可能となる。

株式会社Showcase Gigの提供するモバイルオーダーシステム「O:der Table」を導入した焼肉店では、1名少ないスタッフ数で通常の営業をおこなえるようになった。店員を呼び止めることなく、利用客の好きなタイミングで注文できる環境が、客単価の向上にもつながっているという。同店舗はモバイルオーダーの導入によって余った1名のスタッフを、ほかの接客サービスに充当している。運営にかかるスタッフ数・人件費は以前と同じだが、より細やかな気配りが顧客満足度の向上につながると見込んでいる。

非接触オーダーで“本物の接客“を実現!「俺の」が乗り出す次世代の店舗運営

長年の課題にあらためて向き合う必要が出てくるであろう、これからの外食産業。2021年6月末現在、日本ではIT導入補助金の給付制度も施行されている。上述の「O:der Table」をはじめとした一部デジタルツールの導入費用は、同制度の給付対象だ。この制度もまた、コロナ収束後には打ち切りが想定される。いま飲食店に求められるのは、今後予測される状況・課題を見据えた先回りの行動なのかもしれない。

文=結木千尋
編集=Showcase Gig

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