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2022.04.25
飲食店向け
2020.04.24
飲食店向け
諸外国よりやや遅れてはいるが、感染者数が一気に増加しているカナダ。わずか4週間前までは数名〜数十名だった感染者も現在ではおよそ3万人となり、4月下旬にはコロナ感染のピークを迎えると予測されている。日本よりも先にアウトブレイクが起きているカナダではどのような対策をとっているのか、感染予防や店舗の売上維持、街の様子などの現地情報を紹介する。
忘れもしない3月13日の朝。「本日から14日間教育機関を閉校します」と教育委員会が突然発表し、自宅待機に突入した。当時のケベック州・モントリオール市内でのコロナ感染者は1名。他の州や地域では数名〜数十人の感染者が出始めていた頃だ。すでに大混乱が起きている諸外国の対策に習うように、カナダでも感染予防のための早期対策が取られた。
コロナ感染に対しての認識がまだ低いうちは、私もスーパーなどに買い出しに出かけていた。店頭には消毒液が配置され、顧客は入店前後に自分の意思で消毒を行う。店員はまだマスクの着用などはしておらず、来店客はストールなどで口を抑えたり、手袋を着用してレジに並んでいた。
コロナ感染者第一報後に訪れたスーパーの様子。一瞬だけ買い占めの混乱が起きたが、その後数日で店内の商品は補充され、通常通りに戻った。(筆者撮影)
そこから約1週間後に薬局へ行った際には、店舗側の対応がガラリと変わっていた。入店者の人数を制限し、外で待つ間も支払いの際も2m間隔のソーシャルディスタンスを保って列に並ぶ。お店によっては医療用のゴム手袋が配られ、消毒スプレーを衣服にかけてから入店をするという所もあった。レジカウンターには接客の際の飛沫感染を防ぐため、プラスチックの透明な板が設置されており、店員はゴム手袋を着用、商品のスキャンはしてくれるが、その商品をエコバックに入れるのは客自身という対応だった。支払い時もクレジットやデビットカード、スマホを手にして自らスキャンし、店員はお店以外のものは一切触らないといった徹底ぶり。
この時期からスーパー、薬局、病院、酒屋といった生活に必要な店以外はすべて閉鎖となった。それに伴い企業ではリモート可能な職種は自宅勤務へ一斉切り替え、それ以外の人たちは一時的解雇、または給与の支払いが継続されたまま仕事だけがストップした。
街中に人の姿は消え、バスや地下鉄と行った交通機関は動いているがそれを利用する人もぐっと少なくなる。散歩と生活品の買い物以外の外出は禁止され、家族同士の面会も禁止。室内外において同居人以外との2名以上での会合も禁止となり、警察からの警告があっても改善されなかった場合は1,000カナダドルの罰金という規則が発表された。
自宅待機要請により、小売店や飲食店は閉鎖を強いられる。明日もあさっても営業が続くと思っていた最中での閉鎖であるから、特に飲食店は仕入れ済みの食材を抱えて途方に暮れたのではないだろうか。政府への不満がでてもおかしくはない状況で、各店がそれぞれ対策を打ち出し始めた。対策は下記のようなものだった。
・現金のやり取りによる感染を予防するため使用を控えるように、という政府の要請により、現金以外のクレジットやデビットカード、モバイルペイ(銀行独自のアプリ・ApplePay、GooglePay)など接触しない支払い方法を各店舗が可能な範囲で実施。現金禁止の店舗も。
・セルフチェックアウトサービスがある店舗ではその使用を推進。
・飲食店の閉鎖発表後、これまで対応していなかったレストランや個人商店も続々とテイクアウトやデリバリーのサービスを開始。
・飲食店では、店で提供していたワインやビールといったお酒類を料理とセットにし、デリバリーやテイクアウトで販売。ディスカウントをすることでお得感を出すなど工夫をしている。
・地域に密着した飲食店はSNSを最大限に活用し、テイクアウト用のメニューやデリバリーを開始。「新しいテイクアウトサービスを始めようとおもうけど皆興味ある?」というような感じで顧客に呼びかけ、販売時刻を短縮した形でサービスを展開。
・デリバリーやテイクアウトの注文と決済はUberEATS、Just Eat、店独自のWebサイトなどで事前にオンライン上で完結し、店舗ではピックアップのみで対応。
・閉鎖にあたっての食品廃棄を防ぐため、すでにある食材や食品などを格安で売りさばいたり、コロナ支援として無料で配布する動きも。
・人気のあるスーパーやお店では、混雑によるデリバリー遅延をなくすため「次のオンライン注文とデリバリー対応は、今週土曜日の夜22時から受け付けます」といったアナウンスを店舗のホームページに記載することで対応
・デリバリーの際には、チャイムを押すことはあるが極力対面での接触を避けるためにドアの前に荷物を置いていく
地域に密着した小さなレストランや飲食店にとってはまさに死活問題となるこの状況下で、悲壮感を感じさせず、むしろ市民を応援したい!といったようなポジティブな発信を続けている店舗が多い。従業員は最小限にし営業時間も短縮、デリバリーとテイクアウトを駆使して営業を続けている。消費者側にとっても、自宅に籠もり自炊をする日々から少しでも開放されるこれらのサービスは好評のようで需要もある。
学校近くのスクールゾーン。通常であれば午後から夕方にかけて子どもや大人たちが行き交う通りにも今はほとんどと人がいない。(筆者撮影)
当初は2週間とされていた自宅待機もその後4月上旬までと延長され、現在では5月1日までと期間はずるずると伸びている。もちろんその間は会社も学校もお店もすべて閉鎖されたままだ。
カナダ東部では4月中旬から下旬にかけてがピークになると予測されており、状況が落ち着けば、5月上旬には自宅待機が解除されると一時期報道されていた。しかし、学校再開による子どもたちの接触感染を懸念した親たちの抗議により、現在は保留状態となっている。程度の差はあれど自宅待機は夏まで、もしかしたら秋まで続くのではないかといわれている。
現在日本でも急激に感染者数が増えてきており、総合的な数は少ないかも知れないが、遅かれ早かれ世界の諸外国と同じような状況が起こる可能性は十分にある。その時のための心構えや事前対策として、このレポートが少しでも参考になってくれれば幸いである。
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