小売店向け

2018.10.26

進化する自動販売機ーー新鮮なサラダからアイスクリームまでIoT技術で実現

スマートベンダーと呼ばれる、IoT技術を駆使した自動販売機市場が急成長している。米・リサーチ会社のAMI researchの発表によると、特にアジア太平洋地域でここ数年急速に成長しており、2023年までに450万台以上のスマートベンダーが設置されるという。現金以外の決済方法が増えたのは言うまでもなく、これまで考えられなかった新しい商品を取り扱う自動販売機も登場している。

新鮮なサラダを買える自動販売機

米・シカゴのFarmer’s Fridgeはヘルシーな料理を手軽に食べられる自販機だ。パッキングされたサラダやサンドイッチは自然食品や地元の食材を積極的に使っており、味も美味しいと人気だ。セントラルキッチンで毎日調理し、各自販機に配達されている。

引用:Farmer’s Fridge

ユーザーはタッチパネルでメニューを選び、クレジットカードで支払いを行う。アプリから欲しい商品を事前に予約注文しておくことも可能だ。各機体がネットに接続され、何をどれだけ置くべきか、アルゴリズムで予測しているため、廃棄する食品は5%ほどだという。時間がないサラリーマンや学生には嬉しいサービス。2013年にサービスをスタートし、学校、オフィス、マンションなどシカゴを中心に200箇所近くに置かれている。

フローズンヨーグルト自動販売機

Reis&Irvy’sはアイスクリームの自販機。数種類のフレーバーやトッピングをタッチパネルでカスタマイズして注文する。するとディスプレイの中のロボットのアームがアイスクリームを絞り、約60秒ほどで出来たてのアイスクリームを楽しめる。サイネージにはキャラクターのアニメーションが流れ、ロボットアームが器用に渦巻きのアイスクリームを作る様子は子どもに大人気だ。

引用:Reis&Irvy’s

日本と同様、米国の大型スーパーやショッピングモールなどにはフードコートや休憩場所が設けられているケースが多い。有人のアイスクリームパーラーなどに代わって導入されるケースが多いという。フランチャイズオーナーは新しく人を雇う必要もなく、メンテナンス方法などを4時間ほどで習得できる。材料の発注も自動化され、在庫を切らしたり発注しすぎることもない。Reis&Irvy’sは米国を始め、300箇所近くに置かれている。

モバイルバッテリー自動販売機

スマホやタブレットの充電が無くなったときに便利なモバイルバッテリーの自販機も登場した。Mobile Qube はモバイルバッテリーの購入か、レンタルをできる自販機だ。レンタルの場合、バッテリーにはRFIDが付けられており、借りた場所に限られず、どこに返却しても利用時間に応じた料金が請求される。

バッテリーは返却されると自動的に再充電され、また貸し出される。各機体の利用履歴もサーバーに送信されており、在庫状況は自動で管理者に通知される。Mobile Qubeは米国都市部の駅や空港、ホテルに設置されており、スマホを使うビジネスマンから観光客まで幅広い世代にニーズがあるという。

自動販売機は新しい時代へ

自販機は無人で販売しているとはいえ、その管理や商品補充には人手をかけない訳にはいかない。これらがインターネットがつながるようになることで、リアルタイムな売上状況把握とそれにもとづいた販売予測ができ、廃棄ロスを減らしつつ効率的な販売が可能になる。運用コストを削減しながら、売上げアップも見込めるだろう。さらには新たな小売チャネルのひとつとして、多様化するコンシューマーのニーズに答えたり、サンプリングやポップアップストアとしての活用にも期待ができる。

日本にも新しい商品を扱うものや、戦略的な設置展開などもみられるが、旧来のまま姿を変えていないものも多い。街にありあふれた自販機もアイデアやデジタルの活用次第で新たな可能性を秘めた存在だといえるだろう。

編集=Showcase Gig

 

海外のファストフードで急増「キオスク」は「券売機」となにが違うのか

この記事のキーワード

関連記事

TOPへ戻る