小売店向け

2019.05.13

軽減税率、準備できていますか?コンビニやスーパー経営者が気をつけるべき6つのこと

増税に伴い、2019年10月1日からいよいよ軽減税率制度が導入される。この制度は店舗経営者はもちろん、サービスを提供するスタッフまで仕組みをしっかりと理解し、体制を整える必要がある。

軽減税率制度とは?

軽減税率制度とは、税率を標準税率から軽減することであり、2019年10月から消費税が10%引き上げられることで、消費者の負担を減らすために取り入れられた制度である。この制度には細かな規定があり、それを満たした一部の品目に対しては、従来通り8%の消費税が適応される。しかし、同じ食料品でも軽減税率の対象品目にならなかったりするなど、“線引き”のややこしさで混乱している店舗も多いという。

規定の内容として、例えば、飲食料品(お酒や外食サービスを除く)と週2回以上発行される新聞(定期購読されるものに限る)は、「軽減税率8%」の適用対象品目となるが、該当しない多くの対象外品目は「標準税率10%」が適用されるといったものがあり、現時点で発表されている軽減税率対象外(消費税率10%)の品目は、外食・出張料理(ケータリングなど)・酒類・医薬品・医薬部外品となっている。

軽減税率適用と適用外、両方の商品を扱うコンビニやスーパーでは、仕入れと販売において、品物ひとつひとつの税率区分を管理しなければならなく、複数税率に対応したレジの導入や経理ソフトを検討する店舗も増えてきている。とはいえ、体制を大きく変更する前に、お店の形態が軽減税率に適用されるのかどうかを見極める必要もあり、できるだけ早いうちからの準備が大切となってくる。

軽減税率制度の対象となるポイントは、「お弁当やお惣菜などの持ち帰り品」や「出前やケータリング」が軽減税率適応の8%。ただし、同じ品目でもイートインの場所などで飲食した場合は、適応外の10%となっており、お客が商品を購入した後の行動までが税率に関わってくるので、店側の一貫した対応が必須となる。

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コンビニやスーパーで気をつけるべきこと

軽減税率の対象品目は、非常に細かく分類されている。同じ商品を購入したとしてもその用途によって税率が変わってくる場合もあり、店側もしっかりと認識しなければならなく、スタッフの研修も必要となってくる。軽減税率制度の導入で注意したい項目をいくつかご紹介したい。

スーパーやコンビニイートインスペースでは

スーパーやコンビニなどに設けられたイートインスペースをお客様が利用する場合、軽減税率は適用外となる。つまり、事前に店内飲食か持ち帰りかの意思確認をおこなう必要がある。イートインスペースを併設したスーパーやコンビニではレジ前などに「イートインコーナーで飲食する場合はお申し出ください」等の掲示をするなどの対策が必要である。

飲食禁止の休憩スペースでは

同じようにベンチやテーブルを設置している場合でも、飲食禁止の休憩のみを目的としているスペースでは軽減税率が適用される。飲食禁止にしていても、お客様が実質的に飲食を行っている場合は適用されないので注意が必要。軽減税率制度が浸透するまでは、休憩スペースに注意書きを設置するなど、なにかしらの対策を取りたい。

屋台店やケータリングカーでは

屋台店などでもテイクアウト商品は基本的に8%だが、飲食のできるベンチやテーブル等を用意している場合は、外食に分類される。軽減税率の適用対象外となる。スーパーの駐車場などで軽食を販売するケータリングカーなどもベンチの使用などの設備設置者から使用許可等を受けている場合は標準税率だ。

酒類は基本的に軽減税率が適用されない

酒税法に規定する酒類は軽減税率が適用されない。みりんや料理酒などでも調味料でも、種類によって酒類に分類される場合は、軽減税率が適用されないのでややこしい。アルコール分が一度未満のものが一つの基準となっており、ノンアルコールビールや甘酒などは軽減税率適用となる。

医薬品や医薬部外品には、軽減税率が適用されない

医者によって処方された処方箋医薬品や薬局などで購入できる一般用医薬品に加え、医薬部外品も標準税率。栄養ドリンクやサプリメントや、のど飴なども医薬部外品であれば、適用されないので注意。

6:ギフトセットや食玩などの一体商品の場合

お茶とカップが一緒になっているギフトセットや、お菓子にぬいぐるみが付属しているといった、食品とそれ以外の品がセットとして販売されているものが一体商品のカテゴリーとなる。その場合は、1万円以下、なおかつ食品の割合が3分の2以上であれば軽減税率が適用。ギフトセットが酒類と一体になっている場合は、お酒のみ10%の課税となる。

上記の他にも細やかな留意点があり、詳しくは国税庁が情報を発表しているので事前に確認をしておきたい。

政府ホームページ

早めの対策が大切です!

軽減税率と標準税率の違いを店舗側がしっかりと理解し、浸透するまでは、少なくとも数か月の時間が必要になるだろう。社内での研修ももちろんだが、一目ですぐに対応できる一覧表のようなものを作成したり、複数の税率に対応する経理体制を整えるなど、早めの対策が大切といえる。

政府は、中小企業を対象とした複数税率に対応するレジや経理ソフトといったシステム導入のための助成金も検討しているので、自社が対象企業となるのかを事前に確認したうえで有効的に活用したい。軽減税率対策補助金の申請は、例外として事後報告可能な場合もあるが、現状は2019年6月28日までとなっている。

軽減税率制度の開始前は、店頭でのオペレーションを考えたり、受発注システムの変更などで、思ったよりも準備に手間がかかると予測される。テイクアウト・イートイン時の対応を統一するためのスタッフの研修時間も考慮すると、余裕を持ったスケジュールで体制づくりを計画し、制度開始の2019年10月には万全な体制で臨みたいところである。

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文=佐々木久枝
編集=Showcase Gig

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