小売店向け

2018.08.27

徹底的なセルフ決済で省人化ーカルフール✕テンセントのスマートスーパー「Le Marche」

WeChat Payを展開するテンセントは、2018年1月、仏スーパー大手・カルフールとの業務提携を発表。そのわずか4ヶ月後にカルフール初のスマートスーパー「Le Marche(ル・マルシェ)」オープンさせた。WeChatのミニプログラムを用いたセルフ決済、顔認証決済など、テンセントのプラットフォームを最大限活用し、決済をセルフ化させることで、レジの省人化を図っている。上海市内の同店を訪れた。

カルフール初のスマート店舗「Le Marche」

カルフールがテンセントと提携し、新しくオープンしたスーパー「Le Marche(ル・マルシェ)」は上海市中心、長寧区にある。地下鉄から直結でき、利便性にも優れた立地。広々とした店内には生鮮食品から日用品、家電にいたるまで生活に必要なものが一通り揃う生活密着型のスーパーである。

生鮮食品コーナーにはいけすもあり、新鮮な魚介類を購入できる。(編集部撮影)

セルフ決済で大幅な省人化、決済方法は?

レジは3種類のレーンに分かれている。

1-ミニプログラムによるセルフ決済

ミニプログラムでのセルフ決済レーン。(編集部撮影)

店内のあらゆる場所に表示された丸型のQRコードを読み取り、WeChat でカルフールのミニプログラム(※)を起動する。このミニプログラム上で買いたい商品のバーコードをスキャンし、WeChat payで支払う。退店する際は、ミニプログラム専用レーンで、支払いが完了した際に表示される画面を店員に提示し、レーンを出るしくみである

WeChat内で動作するアプリようなプログラム。ユーザーはアプリをインストールしなくても、WeChat内でアプリと同様の機能が使えるようになる。

さらにミニプログラム限定の割引サービスやキャンペーンも行われており、、ユーザーは使うほどにスマートでお得な買い物ができるようだ。

ミニプログラムの使い方が分かりやすく提示されている。(編集部撮影)

(編集部撮影)

2-有人レジ(POS)/顔認証レジ

顔認証用の端末。顔認証後、電話番号の下4桁を入力する。(編集部撮影)

写真真ん中のレーンでは、商品の読み取りは店員が行っている。通常のPOSと同じだが、顔認証決済も行えるというのが特徴だ。ユーザーは事前に自分の顔写真情報をミニプログラムに登録しておく。支払いの際、レジで端末のカメラに顔を向けると、登録済みの顔面画像データと照合され決済が行われる。実際に試してみると、わずか1秒ほどで顔を認証し、その精度の高さが伺い知れた。

3-セルフ型無人レジ

その他にもセルフ型の無人レジが6台置かれている。自分で商品をスキャンし、WeChat Pay、Alipayのモバイル決済はもちろん、クレジットカードで支払いを行う。日本でも最近多く見られるようになってきたセルフレジと同じようなしくみだ。セルフレジの担当店員は1名で、何かあった際のお客のサポートや見張りを担当している。

デジタル投資で業績回復を期待

1994年に上海と北京に進出したカルフールは、中国初の近代的な大型スーパーとして一気に店舗数を伸ばした。しかし、他の外資スーパーが次々と上陸する中、ここ数年の業績は芳しくなかった。一方で同社は、2018年からの5年で28億ユーロ(約3800億円)をデジタル部門へ投資することを発表している。テンセントとの業務提携や今回のようなスーパー出店で、どのようにデジタル基盤を構築・活用し業績の回復を狙う戦略なのだろうか。注目していきたい。

編集=Showcase Gig

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