飲食店向け

2020.07.10

すべて非接触でテイクアウトを。飲食店の”受け取りロッカー”が次のトレンドになる?

世界中で衛生的な注文方法として、顧客自身のスマホから注文する「モバイルオーダー」が隆盛している。コロナによる感染をできるだけ防ぎたい顧客にとって、他人との接触が最小限にできるモバイルオーダーは、非常に安心度の高い手段となっているのだろう。そんな中で、もうひとつにわかに盛り上がりをみせているサービスがある。モバイルオーダーで注文し受け取りまでも非接触で行なえる「受け取りロッカー」だ。

注目される”受け取りロッカー”とは?

飲食店での活用が広がる受け取りロッカーにはどんなものがあるのだろうか。まずは米国・日本での導入事例をご紹介したい。

米国:Sweet Green

“サラダを作るハイテク企業”と呼ばれる「Sweet Green」は、ユニコーン企業のひとつとして数えられており、最も注目度の高いサラダ専門店のひとつである。Sweet Greenではモバイルからの注文とロッカー受け取りの組み合わせを採用している。同社ではモバイルオーダーによる注文率は現在売上の50%に達しており、この大量のピックアップ用サラダを捌くため店内に巨大なロッカーを設置。顧客や配達員が自由にピックアップできる運営を実現している。こういった取り組みによって、コロナ禍においても新店舗の出店を進めている。

sweetgreenさんの投稿 2019年12月4日水曜日

 

日本:スシロー

回転寿司のスシローでは、「自動土産ロッカー」という、受け取りロッカーを設置している。ネットや電話、FAX、店内で注文したテイクアウト用のお寿司を待たずにピックアップできるサービス。オンラインで注文した際には発行されるQRコードをロッカーの読み取り端末に読み込ませると扉が開く。ピックアップ時間の設定が可能なため、好きな時間に受け取ることができる。

自動土産ロッカー。(出典:株式会社あきんどスシロー)

日本:TOUCH-AND-GO COFFEE 

日本橋にあるコーヒースタンド「TOUCH-AND-GO COFFEE 日本橋店」は、ピックアップ専門の無人飲食店であり、注文や支払いは「LINE」で完結する。顧客が指定した時間に、できたてのコーヒーをロッカーからピックアップできる仕組みになっている。

(編集部撮影)

対面型の受け取りがなぜロッカーに代わるのか

これまでもモバイルオーダーによる、店舗内での受け取りサービスは存在していた。主なオペレーション方法は2通り、いずれも対人型のピックアップとなっている。

  • 1.マクドナルド式:受け渡し担当の店員が出来上がった商品を受け取りカウンター内に置いておく。顧客は来店後、スマホに表示される注文番号を店員に見せ、商品を受け渡す方法。マクドナルドをはじめ、ファーストフード店で多く実施されている。
  • 2.スターバックス式:注文した客の名前や注文番号などをパッケージに掲示し、出来上がった商品順に受け取りカウンター上に並べておく。顧客は来店後、自ら注文した商品を照合してピックアップする。スターバックスやサラダ店などに多い。

米国では店舗が営業再開したことによって、一時期人気のあったデリバリーサービスは1ヶ月前と比べ20%減少しているという。その代わりに、店内飲食は11%、テイクアウトは16%と利用が増加している。このように顧客の購入方法が変化する中で、店内飲食とテイクアウトのピックアップ対応をこれまで通りの対人型オペレーションで行なうとなると、店側の負担も大きくなる可能性が高い。店舗内でのピックアップが増えることで、想定される懸念点には下記のようなものがある。

  • 1.マクドナルド式:
    ・出来上がったテイクアウトやデリバリー用の商品を仕分けて顧客やデリバリー配達員へ受け渡す業務の増加
    ・商品を受け取るまでの待ち状態で、不特定多数の他の客と接触する可能性が高くなる
    ・対面での受け渡しにより、受け渡し場所の混雑や接触が起こる
  • 2.スタバ式:
    ・顧客の商品の取り間違いによるクレームが増える
    ・出来上がった商品を長時間置きっぱなしにすることでの衛生低下による心配

こういった課題が一気に解決できる方法として、「ロッカーでの受け渡し」によるオペレーションの自動化が注目されているのである。コロナ以前であれば、上記のような対人型のオペレーションでも十分だった店舗は多かっただろう。しかし、双方が安心して商品購入のやり取りを行なうためにも、モバイルオーダーで注文し、店内に設置されたロッカーからのピックアップというオペレーションはこれから増えていくのではないだろうか。

店舗体験を高めるロッカー

ロッカーは非対面での受け取りだけでなく、省人化の手段としても注目度が高い。とはいえ、店内のスペースを占領するロッカーをただ置くだけというのは、店舗の持つ雰囲気にも大きく影響するのでできるだけ避けたい。設置にあたっては、店舗全体の設計やロッカー型によるピックアップを新たな店舗体験として活かすことが大切である。特に保冷、殺菌、ロックの開け方といった「機能性」や、店舗との調和、受け取り口の明確化、顧客導線といった「デザイン性」の2点はしっかりと考慮する必要がある。購入に対する安全性を確保しつつも、顧客に新たな店舗体験を楽しんでもらえるような、遊び心を感じさせる工夫や企画を仕掛けていきたいものである。

文=佐々木久枝
編集=Showcase Gig

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