飲食店向け

2019.05.08

【体験レポート】マクドナルドの未来型店舗体験ーモバイルオーダー静岡県から導入開始

2019年4月、日本マクドナルドは静岡県内の75店舗でモバイルオーダーなど新しい店舗体験を提供する「未来型店舗体験」を開始を発表した。これを皮切りに、年内の全国展開を予定しているという。今回、静岡県の導入店を実際に訪れ、モバイルオーダーを体験してきた。

マクドナルド「未来型店舗」とは?

日本マクドナルドが4月7日に発表したリリースによれば、店舗体験をより充実させる目的として、「ゲストエクスペリエンスリーダー」、「テーブルデリバリー」、「モバイルオーダー」を導入。テクノロジーを活用しながら、ホスピタリティを強化していくという。

中でも革新的な取り組みとして注目度が高いのが、モバイルオーダーである。来店前にスマホアプリから商品の注文を事前に完了することができ、来店時にアプリ上で決済をすれば、出来たての商品が準備される。

モバイルオーダーは、昨年、都内3店舗でベータテスト、今年1月より沖縄県でパイロット導入と着実に準備を進めてきており、いよいよ全国展開へ向けて、静岡県でテストマーケティングとみられる。

今回、導入対象店舗であるマクドナルド掛川店で実際にモバイルオーダーとテーブルデリバリーを利用した。その様子をレポートする。

(撮影:編集部)

モバイルオーダーの利用の流れ

まず、マクドナルドには公式のクーポンアプリがあるが、それとは別のアプリ「マクドナルド モバイルオーダー」をダウンロードする必要がある。対応はiOSのみ。

1.店舗を選択し、店内/テイクアウトを選択。
店舗は位置情報に応じて近い順に表示される。

2.メニューを選び、カートに入れる
メニューはカテゴリから選択。クーポン一覧からの選択も可能で、クーポンは公式アプリと連携している。

3.注文を確定する
注文を確定後は、店舗到着後にもう一度「店舗到着」をタップする。

4.受け取り方法を選択
イートインの場合、カウンター受取り、もしくはテーブル受け取り(テーブルデリバリー)を選択。

5.テーブル番号を入力(テーブルデリバリーを選択した場合のみ)
テーブルごとに割り振られた3桁の番号を入力する。注文前に席をとっておきたい場合などにはこちらが便利。

 

(撮影:編集部)

6.支払い方法を入力し、注文完了
クレジットカード、LINE PAYが利用可能。今後、楽天ペイのオンライン決済、d払いにも対応するという。注文が完了したら、テーブル注文の場合はその席のまま、カウンター受取りの場合は受け取り口前などで商品の準備が完了するのを待ち受け取る。

店頭では大きくモバイルオーダーの販促

モバイルオーダーは普段からその店舗を利用するユーザーに直接訴求できる、このような店頭でのプロモーション施策が重要だ。視察した店舗ではポスターやPOPなどが、入り口すぐの壁や各テーブルから見えやすい場所など店内のあちこちにに設置されていた。

店内には親しみやすい手作りのPOPの掲示も。QRコードはアプリストアへアクセスできる。(撮影:編集部)

モバイルオーダー利用で「おてごろバーガー」無料になるキャンペーンを実施していた。(撮影:編集部)

こういったシステムを導入する際、本部社員は理解していても、現場スタッフなどは「よくわからない、客に聞かれても説明できない」ということもよくあるものだ。しかし、この視察に訪れた店舗では全体に理解が行き届き、積極的にプロモーションしていこう、という様子が見てとれた。

よりよいユーザー体験のためには

アプリ全体としてはベータテストからもUIが改修されているようで、ほとんどボタンに迷うことなく自然に注文まで行けるようにできている。

しかし、テーブル番号を入力したり、クレジットカード情報を入力したりと、何かと手間も多い。筆者が店舗を訪れた際は空いている時間帯で、席にも余裕があったため、正直レジで注文したほうが早そうな雰囲気であった。

この手間をどれだけ少なく、より早く食べたい商品を選び受け取りまでできるようにするか、今後のポイントになりそうだ。実際に米国のファストフードチェーンでは、お気に入りメニューをわずか1タップで注文できたり、アプリ上にポイントを付与したりするなどの工夫で、成功している事例もみられる。

海外ではキオスク端末の導入が進む

また米国、中国など海外のマクドナルドでは、モバイルオーダーとセルフ注文決済端末(キオスクと呼ばれる)の組み合わせた導入が増えている。米・マクドナルドではキオスク注文により、大幅に業績が上がっているデータもある。

アプリを入れていないユーザーはキオスク経由で注文し、アプリ経由の注文では、店頭注文よりお得に注文できるなどの違いを作る。アプリ注文ではキオスクの設置コストの低さや、マーケティング活用できるメリットがあるため、アプリ注文限定のクーポンを配布するのは合理的だ。

またどのチャネルからの注文であっても、キッチンのスタッフの動きは同じで、オペレーション効率は落とさない。店舗側としてもレジのスタッフや現金管理コスト削減できるため、メリットも大きい。キオスクに関しては、日本のマクドナルドでは実験的に数店舗で設置がされているものの、本格的な展開については発表されていない。

いずれにせよ、飲食業界の人手不足の問題は喫緊の課題だ。ファストフードの王者であるマクドナルドがどのようにデジタル化を進めていくのか、今後も注目していきたい。

文・編集=Showcase Gig

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