2020.10.26

新型コロナ対策

飲食店向け

モバイルオーダー、コロナ影響で3年早く浸透。新しく加わった”非接触”というメリット

近年海外では標準になりつつあるモバイルオーダー&ペイ。日本では現金主義と接客サービスに重点を置くことから、なかなか浸透せずにいた。しかし、今回のコロナ禍によりその傾向が大きく変化している。

世界に大きく広がったーモバイルオーダー&ペイ 

スマホから注文。決済をし、店舗で受け取るスタイルのモバイルオーダーを一般に広く浸透させたのは、おそらくスターバックスである。同社は2015年から米国でモバイルオーダー&ペイサービスを開始し、その2年後にはApple Pay、Google Payの利用者数を超え、米国1位を獲得している。

またQRコード決済が進んでいた中国でも、同じ頃にスマホ注文が普及し始めている。特に2017年後半に設立された、中国のコーヒーショップLuckin Coffeeは、すべての注文をモバイルオーダーに統一し、実店舗をピックアップ専用としたことで「スタバの新しいライバル」として話題を呼んだ。同社はわずか1年弱で1,400店の店舗を展開し、モバイルオーダーの認知拡大を後押しした。

その一方で日本での導入は世界と比べやや遅れていた。2019年にこれまでのやり方と併用しながらではあるが、マクドナルドやスターバックスがモバイルオーダーサービスを開始したことで、遅巻きながらやっと多くの飲食店がデジタル化を推進していく方針へと動き出したのである。

このような状況の中で新型コロナウィルスが到来。これまでモバイルオーダーの推しポイントは「レジに並ぶ必要がなく、待たずに出来たてを受け取り」という利便性だった。しかし、コロナによって変容した消費者意識のなかで「人と接触しない」という新たなメリットが加わったのである。さらに飲食店の店内営業に規制がかけられていくなかでテイクアウト、デリバリーなど店外消費の需要も同時に拡大した。その中で、非接触で注文できるモバイルオーダーの重要性が高まり一気に利用が加速した。

人と接触しない注文ーモバイルオーダー

ウィズコロナの時代において、モバイルオーダーやキャッシュレスは人と接触しない安全な注文方法のひとつになった。米国Technomic社のデータでも、今年の1月~3月には74%の消費者が従業員による注文を行なっていたのに対して、4月~6月にはその数値が41%に激減、代わりにドライブスルーや電話、オンライン(モバイル含む)といった非接触の注文方法が倍以上の数値で伸びていると報告されている。

モルガン・スタンレー社のレポートにおいてもデリバリーにおいて「コロナ前には、2023年時点に到達見込みだったモバイルオーダーの市場シェアへ、2〜3年前倒しして到達した」と発表されており、米国での浸透はコロナによって加速している。

一方日本でもマクドナルドやスターバックスなどが、感染予防と安全安心の観点から、非接触によるモバイルオーダーの推奨を始めており、この動きは今後も拡大していくと予想する。

マクドナルドでは接触を軽減できるサービスとしてモバイルオーダーを推奨している。(出典:日本マクドナルドHP)

コロナ禍により急速に広まったモバイルオーダーではあるが、数年後、この状況が収束したらどうなるのだろうか。正直なところ、ある程度の人は対面の注文方法に戻るかもしれない。しかし、一度普及したモバイルオーダーがコロナの収束とともに廃れていくとは考え難い。利便性に気づいた消費者は、きっとその後も使い続けるのではないだろうか。

店内での注文もモバイルで

自宅や出先からだけではなく、店内で注文するモバイルオーダーも増えている。中国ではセルフ決済ができる「WeChatミニプログラム」などを使った、店内モバイルオーダーが当たり前になりつつあるが、日本や米国へもその傾向が広がっている。

上海の焼肉店に卓上に設置されたQRコード。スマホで読み取るとミニプログラムが起動する(Showcase Gig)

日本ではレストランや居酒屋などで、QRコードを使ってメニューを読み取り、スマホで注文ができるモバイルオーダーのサービスが増えており、米国では大手レジソフトウェア「Square」が、QRコードからの注文サービスを開始している。

QRコードによる店内注文は、POSなど注文を受けるのと同じようにキッチンへと直接中継されるため、人を介した注文と変わらないスピード感を保つことができる。店内でのモバイルオーダーは、非接触式で安全、注文間違いのリスクも減り、顧客情報からのマーケティング戦略も可能になるとメリットが多い。タッチパネルよりも衛生的で、メニューの印刷コストを減らすことも可能である。

最後に

コロナ禍により、従来のような、人を介して注文や支払いを受けるのが当たり前だった時代が変革しつつある。顧客にとっては、自身のスマホで注文や支払いをできる方が簡単でストレスフリー、感染リスクも減らせるとあって、より好まれるのではないだろうか。これまでの形式にとらわれることなく、顧客の潜在的なニーズをうまく汲み取りながら柔軟な対応をしていくことが、これからの飲食店には求められている。

 

文=佐々木久枝
編集=Showcase Gig

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