
収束迫るコロナ禍。日本の飲食店が取り組むべきデジタル活用、次なる一手は
2022.05.30
新型コロナ対策
飲食店向け
2019.10.24
飲食店向け
スマホで自分好みに「BOSS」のコーヒーをカスタマイズ、店頭では受け取るだけー
Showcase Gig(ショーケース・ギグ)は、サントリーホールディングス株式会社の最新コンセプトショップ「TOUCH-AND-GO COFFEE 日本橋店」に、モバイルオーダープラットフォーム「O:der(オーダー)」を活用したモバイルオーダーシステムを開発・提供している。2019年6月のオープンから瞬く間にSNSで拡散され、朝9時には売り切れる日があるほど人気となった同店。
その人気の秘密はどこにあるのか?改めて同店を体験取材し、人気の秘密を考察した。
「TOUCH-AND-GO COFFEE」では、スマホで自分好みにフレーバーコーヒーをカスタマイズし、自分専用のボトルが作れる新しいデジタル化店舗である。モバイルオーダーを起点とした完全キャッシュレス・非対面で商品を受け取ることができる。これまでにない特別な注文体験を「BOSS」の世界観とともに手軽に楽しむことを実現した。
コーヒーを注文する方法2パターン。同店ののLINEの公式アカウントで友だち登録をしチャット形式で事前注文する方法と、店頭のタブレット端末から注文する方法である。
1.LINEで「TOUCH-AND-GO COFFEE」のアカウントを友だち登録する。
2.「ORDER」から注文スタート。カスタマイズできる内容としては7段階あり、ベース(ブラックorラテ)から、ミルクタイプ(通常/低脂肪/無脂肪)、甘さ(無糖/ひかえめ/通常)フレーバー(無し/チョコレート/キャラメル/ミント)などを指定していく。全部で200通り以上のオリジナルコーヒーを作ることができる。
3.注文内容を確認して確定。菓子などを一緒に注文することも可能。
4.ラベルに表示する名前を記入登録する。アルファベットで10文字まで自由に組み合わせることができる。
5.支払方法、受け取り時間を選択して注文確定する。支払いはクレジットカードもしくはLINE Payが選択可能。受け取り時間は5分単位で選択できる。
6.LINEのプッシュ通知で出来上がりを確認。トーク画面に受け取りロッカー番号が表示される。
注文までのステップは多めではあるものの。LINEということもありチャット形式で直感的に選択できるため、ストレスはかなり少ない。約3分ほどで注文完了した。
出来上がりの通知を受け取ったら店舗へ。
店舗はガラス張りで、デジタルサイネージや、バックヤードでコーヒーを作っている様子が通りからでも目を引く。バックヤードは受け取りロッカーの裏側とつながっており、作ったボトルを番号通りの扉に入れていく。(撮影:編集部)
店内外にデジタルサイネージがあり、注文されたコーヒーが一覧で表示されている。受け取りロッカーには1番~90番まで番号が。(撮影:編集部)
鍵などはかかっていないが、簡単に開閉できる。左がコーヒー、右に菓子が置かれている。保冷保温がロッカーの内側にあるので、多少取りに行くのが遅れても大丈夫そう。(撮影:編集部)
店内外ではサイネージやカスタムボトルやの写真を撮っているユーザーがたくさん見られ、人気が伺い知れた。
(撮影:編集部)
店舗の入口を入って右側には注文用のタブレットがあり、こちらからでも注文可能である。注文過程は基本的にLINEと同じ。
決済はクレジットカードのみに対応している。モバイル注文ではコーヒー1本ずつの注文のみであるが、店頭端末では同時に複数個の購入が可能である。
注文・支払いを完了するとレシートが発券され、サイネージとレシートにある番号を照らし合わせて出来上がりを確認するしくみだ。こちらも注文して5〜10分後には商品が出来上がる。
こちらは通りから目立つようにサイネージが設置されているため、その外観から興味を持った人や、LINEから注文し、さらにその場で追加購入したいユーザーによく利用されているようだ。
「TOUCH-AND-GO COFFEE」のモバイルオーダーはLINEから行うため、アプリをダウンロードしたり会員登録を行う手間がない。ほとんどの人が既に使っているサービスを活用することで、スマホから注文するのハードルを下げている。
カスタマイズ出来るドリンクは世の中にたくさんあるが、ここまで細かく既成ブランドをカスタマイズできるというのはこの店舗の特徴である。自分の好みの味で作っても良いし、プレゼントや差し入れとして相手の好みに合わせて作ることも可能だ。
これまでドリンク専門店でテイクアウトカップに貼られるラベルは、あくまで注文者が分かるようにするレシート的な役割のものが多かった。しかし同店ではラベルをデザインとして扱い、ユーザーが自由に文字選択できるようにすることで、味のみならず、視覚的にも、自分だけのボトルが作れるという体験をユーザーに提供している。
「TOUCH-AND-GO COFFEE」が朝9時で完売するほど人気となっている理由は、まさに上記特徴のモバイルオーダー+αの体験設計である。簡単・待たない・キャッシュレスというモバイルオーダーの便利さを確実に実現しつつ、ボトルデザインでユーザーが“楽しめる”要素を加えているのだ。
噂の #touchandgocoffee へ!毎日午前中で注文受付終わってたから、今日は張り切って朝5:00に注文。LINE Payで事前支払いできるから、ほんと3秒で受け取り完了したわ。楽しー! pic.twitter.com/VmFYFShF12
— yoko☀️ (@yokohatt) June 28, 2019
#touchandgocoffee
なんだか女子が沢山きてましたが自分のラベルも作れるなんてステキだとおじさんも感じましたし、単純に美味しいペットボトルコーヒーを届けるだけでなく、なんか素敵な体験にしているサントリーはすごいよなーと思った朝でした。さて仕事頑張れるよ、だってまだ9時前だもの。最高や pic.twitter.com/GCPHIeYkYf— 𝙎𝙤𝙪𝙩𝙝𝙪𝙥 / 𝙈𝙚𝙙𝙞𝙖𝙍𝙚𝙨𝙚𝙖𝙧𝙘𝙝 (@SouthupTOKYO) June 24, 2019
お友達からのプレゼント🎁頂きました!ありがとう!
初!TOUCH-AND-GO✨
嬉しいね!
いつもありがとう😊
Yuto.N入り
飲むのドキドキ😍#touchandgocoffee #中島裕翔 pic.twitter.com/nQ2VxCVT3Z— 📸裕 🐾祝🎉💙ベストジーニスト👖 (@Yuto_blueBBA813) September 6, 2019
楽しい・おしゃれ・簡単といった声がが多く見られた。
実は「TOUCH-AND-GO COFFEE」は味もラベルネームもカスタマイズ出来るのに、色だけはランダムで決まる。色まで選択できればまさにフルカスタマイズだが、そこはランダムにするという、もどかしいながらも何色が出るのか楽しみだったり欲しい色を狙ったりと、ユーザーを夢中にさせる1つの要素になっている。SNSをサーチしてると推しアイドルの名前を入れている女子が多いが、彼女たちはまさにこのランダムなラベルカラーを楽しんでいる。
アイドルにはメンバーのお決まりカラーがあり、彼女たちの投稿をサーチしていると、「推しの色が出たラッキー!」「出なかった残念!」などのコメントと、ラベルの写真を投稿してるのが多く見られた。ガチャガチャを引く感覚で、カスタムボトルを楽しんでいるようだ。
6月のオープンからずっと行きたかった
「TOUCH-AND-GO COFFEE」へラベルの色は選べず何が出るか出来上がるまで分からないけど
紫耀くん4本中1本と岸くん3本中1本で
赤と紫が出て来て嬉しい〜1本300円で遊べるのでおススメです
めっちゃ楽しかった🐋#touchandgocoffee#タッチアンドゴーコーヒー pic.twitter.com/GrUtDk3I2h
— まめ🥜 (@RockTheWorld360) August 9, 2019
同店の取り組みは国内最大のクリエイティブアワード「2019 59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」において、ブランデッド・コミュニケーション部門のDカテゴリにおけるゴールド賞をはじめ、3部門で複数入賞したことが2019年10月2日に正式発表された。
オープン以降続く大きな反響を受け、Showcase Gigは今後もサントリーグループと多店舗展開を視野に更なるデジタル店舗開発に向けて協業を強化していく予定である。
TOUCH-AND-GO COFFEE Produced by BOSS
〈電〉03-3498-1050 〈住〉東京都中央区日本橋1-13-1 日鉄日本橋ビル1F〈営〉7:00 〜19:00〈休〉土日祝日
文=Showcase Gig(佐藤)
編集=Showcase Gig
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