2021.12.15

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モバイルオーダー専門店「The Label Fruit」に見る、“魅せる”ロッカーの仕掛けとは

2021年12月半ば、ロッカーを設置したデジタル融合型の店舗が東京・原宿にオープン。モバイルオーダーの先駆けであるShowcase Gig社が店舗開発した。「The Label Fruit(ラベルフルーツ)」と名付けられた同店は国内でも増えつつあるBOPIS(Buy Online Pick-up In Store)の最新形とも言える。Z世代・ミレニアル世代の消費動向を捉えたその仕掛けを紹介していきたい。

いま、フード業界に求められる消費体験とはなにか

コロナを経験し、飲食の消費体験のあり方はよりいっそう多様になっている。飲食業界では業態の転換や販売チャネルの拡充など生き残りをかけた挑戦が続いているが、デジタルを活用することで、新たな店舗モデルを構築する動きも活発だ。

今でこそDXの必要性が大いに叫ばれているが、Showcase Gig社では2018年頃からモバイルオーダーを活用した次世代店舗開発に乗り出していた。それが、2019年6月にサントリー(サントリー食品インターナショナル社)と共同開発で日本橋にオープンした「TOUCH-AND-GO COFFEE」だ。

当時まだBOPISを取り入れた飲食店舗の事例が少なかった日本において、ラベルをカスタマイズしたコーヒーボトルをモバイルオーダーから予約できるといった新感覚の購買体験やロッカーでの完全非対面のピックアップ方法が、若い世代を中心に大きな反響を呼んだ。日本橋の店舗には連日多くの客が訪れ、午前中で売り切れる日が続出するほどの人気を集め、2021年8月の閉店に至るまでロングランヒットとなった。

さらにTOUCH-AND-GO COFFEEの経験から見えてきたのが、トレンドでもある「推し活」の需要だ。ラベルネームが店内サイネージに表示される“ウェルカム演出”やボトルラベルのカスタマイズ性が「推し活」をするZ世代・ミレニアル世代に刺さったのだ。

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今回、そんな新たな店舗体験を打ち出してきたShowcase Gig社がこれらで得た経験に加え、Z世代を中心とした若年層の最新動向を研究、さらなるアップデートを重ねて2021年12月15日、東京・原宿にオープンさせたのがThe Label Fruitだ。

The Label Fruit(ラベルフルーツ)とは

店舗内観。バックヤードには調理スタッフが常駐するものの、客側の店内は完全無人。また、モバイルオーダー専用の店舗としてデザインされているため、店内にレジを持たない。

The Label Fruitは、Showcase Gig社が貨幣処理機大手のグローリー社と共同で出店したフルーツドリンク専門店である。Showcase Gig社が開発したモバイルオーダーと受け取り用のデジタルロッカーを連携させ、完全非対面モデルを実現した。提供スタイルは「モバイルオーダーから事前に注文・決済を完了、注文したドリンクはロッカーから受け取るだけ」というキャッシュレス方式となっている。

The Label FruitがZ世代をターゲットに仕掛けたポイントは2つある。

1. モバイルオーダーからの豊富なカスタマイズ性

「店頭に並ぶ必要がない」「自分のタイミングでじっくり商品を選べる」といったモバイルオーダーの利点を最大限に活用。フルーツオレの味やボトルラベルをカスタマイズし、“自分だけの”オリジナル商品を客自身がつくり上げる仕組みを取り入れた。

The Label Fruit注文の流れ。事前決済が完了すると受取用のQRコードが発行され、店頭ではその画面をロッカーの読み取り端末にかざすだけでピックアップできる。

カスタマイズ要素には味・ラベルあわせて7項目あり、組み合わせにより豊富なバリエーションを楽しめる。

ラベルデザインは任意のラベルネームとカラーに加え、クリスマスや新年といったシーズナルの限定ラベルも展開。さらに誕生日やお祝い、記念日などのメッセージ性が高いデザインも用意することで自分自身のための購入はもちろん、贈り物など多様なシーンに対応した。

なお注文用のWEBサイトは公式のGoogleマップやInstagramからの導線も設けているため、店舗検索から購入までの遷移もスムーズだ。

 

2. 店内外に散りばめられた「パーソナルな」デジタル演出

オンラインでオーダーされた注文情報は、店内の各端末とシステム連携されており、店舗では「ただ受け取る」にとどまらないピックアップの体験ができる。

まずお店に到着すると、店外にはリアルタイムで注文情報が反映されるデジタルサイネージが待ち受ける。自分の注文商品が用意されたことを確認し、入店。

店舗の入口付近に設置されたデジタルサイネージ。指定した受取時間の順にラベルネームがリアルタイム表示される。

動き回るボトルの中には、自身が注文したラベルのボトルも表示される。「自分だけのバーチャルボトル」を探すのも一つの楽しみになりそうだ。

また、注文が入ると同時に、ロッカー上部にリアルタイムでその内容が表示され、BGMも変わる。

システム連携により店頭で購入者を判別できるため、予約注文において一般的な受取番号は付与されていない。

自分が注文したボトルが入ったロッカーの扉にも、自分だけのボトルがバーチャル表示される。

「受け取る」にとどまらないロッカーの可能性

コロナ禍において、商品の受け渡しにロッカーを導入する店舗が増えたが、今後はそこにパーソナライズといったデジタルを融合させた仕組みへのニーズが高まるだろう。実店舗には、単なる商品受け取りの場を超えた付加価値の創出が一層求められるはずだ。

今回Showcase Gig社がグローリー社と共同で出店したThe Label Fruitは、両社それぞれの強みを活かし、モバイルオーダーと連携することによるロッカーの新しい可能性を提案した。今後はモバイルオーダーとロッカーの連携システムの外販も視野に入れつつ、日々移り変わる実店舗への最新ニーズを新たなビジネスモデルへと落とし込むことにも注力していく。

 

店舗情報

The Label Fruit(ラベルフルーツ)
住所:東京都渋谷区神宮前6-3-5 NCビル1F
営業時間:10:00 〜20:00(定休日なし、12/30~1/3のみ休)
注文ページ:https://order.fruit.the-label.jp/

 

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